「真夜中のSOS」歌のタイトルではありません笑。ある留学生に起きた出来事をご紹介させていただきます。

カナダ高校野球留学中のKくんは、現在2年生。カナダ生活も丸2年を迎えようとしています。4人兄弟の長男でしっかり者。文句ひとつ言わず、背中で引っ張ってくれるとても頼もしいお兄ちゃんです。現在所属するチームでは1年からレギュラーを張り、今シーズンは1軍のレギュラーとして1番レフトで出場予定です!
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そんなKくんですが、たまに「腹痛」に見舞われることがあります。疲れやストレスが原因のようで、発症すると歩けないほどの痛みに見舞われてしまいます。これまでカナダ留学中に2回この腹痛が発症し、ホストファミリーが救急で病院へ連れて行ってくれたことがあるほど。最近は留学生活にも慣れてきたお陰か、体調は安定していました。しかし、先日「腹痛」ではなく今度は「頭痛」が発症。それもかなりの痛みがあるとのこと。
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Kくんはすぐに日本のお母さんに連絡。いつも通りホストファミリーにお願いをするように指示を出しましたが「いや、それはできない」とKくん。どうやら彼の中で「もうこれ以上ホストファミリーに迷惑をかけれない」と遠慮してしまったそうです。

しかしこのままでは体調が悪くなる一方。日本の家族はKくんに声をかけることしかできません。カナダはもう真夜中で、就寝中のホストファミリーを起こす事ができないKくん。そこで彼は意を決して「現地日本人スタッフ」へのSOSの連絡を入れました。



「現地日本人スタッフ」とは、当社が提携している現地留学会社の方々。Kくんには「本当に困った時はいつでも連絡をしなさい」と以前から言われてきました。しかし「Kは本当に大丈夫?」と心配してしまうくらい、彼からは連絡をすることは殆どありません。気になって様子を伺っても「大丈夫」としか言ってくれないので、スタッフが悩んでしまうほど。

そんなKくんから「つらいです。病院連れて行ってください」とSOSが入ったのが深夜0時過ぎ。事情を聞いた現地日本人スタッフの方がすぐに自宅へ駆けつけ、救急病院まで同行してくれました。

症状はインフルエンザ。咳も出ていたので念のためレントゲンも撮りましたが、問題なし。診察が終わったのは朝方3時。処方箋を出してもらい無事に帰宅することができました。その頃、日本は夜の11時で、心配して眠れなかったKくんの保護者も、報告を聞いてようやく心を撫で下ろすことができました。

後日、Kくんに連絡してみると「もう大丈夫です、お騒がせしました!」と、彼らしいいつもの受答え。次は我慢せずにすぐに言うように、と伝えておきました。

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留学生活は何が起こるかわかりません。私も留学時代そうでしたが、特に男の子は親に迷惑をかけれないから、とあまり相談をしません(成績不振と金欠の場合はなおさら笑)。とは言えまだまだ未成年。時には誰かと喜びを共有し、悲しみや悩みを打ち明けたい時だってあります。現地日本人スタッフは、常に留学生と向き合いカウンセリングを実施。野球をプレーする事も大切ですが、「私生活の充実」これが一番大切だと思っています。